「硫化アリル」が発生するため
昔から玉ねぎを切ると目にしみるということは知っていましたが、その理由について調べたことがありませんでした...今回はその玉ねぎについてです。
具体的には
玉ねぎを顔に近づけたり、皮を剥いだだけでは特に何も起きませんよね。問題は包丁で切ったときに起きるのです!
包丁で切ると、玉ねぎの細胞がカットされて中に含まれているアミノ酸と酵素が反応し、冒頭で挙げた硫化アリルたる物質ができます。これは空気中に発散しやすいので、目に届いて涙を出すように刺激してしまいます。
アミノ酸と酵素が細胞内で別々に暮らしていたのに、強制的に同居させられて硫化アリルに変身させられてしまったせめてもの報いに、その原因を作った人間を泣かせるというストーリーだと僕は考えます。
どうすれば泣かなくてよい?
[ベスト案]玉ねぎを10~15分冷蔵庫で冷やした後で切る
⇒「硫化アリル」が空気中に発散しにくくなります
[ベター案]包丁を研いで、よく切れるようにする
⇒細胞を崩さずにカットし、「硫化アリル」を作成しにくくする
[グッド案]目に入らないよう、ゴーグルをする
⇒一番手軽な方法かとは思いますが...
玉ねぎはホント使えます
自炊をしていますが、簡単に済ませたいので最近はカレー(ルーから煮込む)や親子丼などを好んでいます。共に使えるのが「玉ねぎ」!保存もできるし、皮を手で剥けるので大変助かります。他の野菜に比べて安価ですし、季節に左右されないので大助かりです。
焼いたり、揚げたり、煮たり、炒めたり、調理法も多様で使いやすいです。
玉ねぎの効能
・血液をサラサラにする
我々の涙腺を刺激してくれる「硫化アリル」は、血栓(血管内の血小板、血液の塊)をできにくくしてくれます。これにより血液の流れが良くなり、高血圧、動脈硬化、脳梗塞などの予防効果が期待できます。
ある意味、涙が出るほどうれしい効果なのではないでしょうか。
・老化予防
ポリフェノールの一種である「ケルセチン」が含まれており抗酸化作用があります。
活性酸素が要因となる老化予防(アンチエイジング)に効果をもたらすといわれています。
・食欲増加
「硫化アリル」は胃の消化液分泌を高めることで、食欲をUPさせる効果があります。
・疲労回復
「硫化アリル」はビタミンB1の吸収を高め、その働きをより長く持続させる効果があります。
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換する働きがあるため、欠乏すると疲れやすくパワーが出ないということにつながります。
・デトックス効果
玉ねぎには体を温め、発汗作用があります。オニオンスープを飲むと特によく感じられると思います。
他国では
世界で食されている玉ねぎ、それぞれの言葉で何と呼ばれているのでしょうか。
中国語 ツォントウ
韓国語 ヤンパ
英語 オニオン
イタリア語 チポッラ
ドイツ語 ツヴィーベル
フランス語 オニョン
オランダ語 オイ
スペイン語 セボーリャ
ポルトガル語 セボーラ
ロシア語 ルーク
ヒンディー語 ピアザ
なかなか覚えずらいですね。フランス語のオニョンは英語のオニオンとほぼ同じ発音です。
もし海外で玉ねぎを必要としたら、僕なら絵を描いて説明します...どこの国でも形は同じだと思いますので。